· 

竹島 Blog 12/「出力」の前の「入力」が重要

最近、過去の名曲や現在の流行の歌を聞いていて、売れている曲と売れていない曲がある・・、その中で(好みはもちろんありますが)何回も繰り返し聞きたい曲と1回で十分かな、という曲があることに改めて気づきました。

 

この違いはなんだろうと様々な曲を聴きながら数か月考え続けました。これまでは好みだろうと、それ以上考えていませんでしたが、売れ続ける名曲を作る人には、何らかの法則があるのではないか、と思い始めたんですね。そして個人的な見解ですが、売れ続けているアーティストにはある決定的な要素があることに気付きました。

 

それは「最高の創り手は、最高の感度をもった感じ手である。」ということですね。

 

これは裏を返せば、創り手とは、自分が聴きたいと思っていることを歌っている、ということとも言えます。つまり、歌を作る以前に、作り手はその細やかな感性で日常の些細な物事や感情について刻銘に感じ取る作業をしていて、それが作る元になっている、ということです。歌とはそれを表現しているに過ぎない。最高の作り手とは、歌という「出力」の前に感じ取るという「入力」の部分について優れている、ということなんですね。考えてみれば当たり前かもしれません。

 

人の心を打つのはやはり歌詞の部分であると思うので、ヒットするためには多くの人に共感してもらえなければいけない。多くの人に共感してもらうためには、多くの人が一般的に感じる、迷い、悩み、嬉しさ、悲しみなどの感情を細かに感じ取るセンサーを持つことがまず大切で、十分に感じ取れていなければ表現はできない。十分に感じ取れていれば表現に繋がる、これが売れていく歌の元になるということなんですね。

 

これは我々施術者の例に当てはめると、患者様の痛み・苦しみを十分に感じ取っているか、ということになってきます。しかしながら本当に心苦しいのですが、これは経験を重ねなければ少々厳しい部分はあるかもしれません。痛み一つを例にとっても、その種類は多岐に渡り、施術側にとっては見当がつくものと、全くつかないものが存在するからです。

 

逆に言えば施術者自身が体験した痛みについては、同じ症状の患者様を理解する上で容易である、ともいえます。症状の解決方法についても自分で自分の体を研究しているためにある程度わかるものです。

 

では施術者が経験したことがない症状についてはどうやって解決しているのか、というご質問については「応用」となってきます。それぞれの施術者にはある程度「基本」としている見方があり、その法則に元づいて見た後に解決できなかった問題については、過去の患者様の似たようなケースを応用して対応することになります。そこでそのケースが次の患者様に当てはまるかどうかは結果を受けてまたその先が続いていく、ということになります。

 

 私も過去に首、肩、膝、腰等を痛めてその時期は苦しみましたが、今となっては患者様の症状への十分な理解に繋がっているので逆に良かった、と感じております。整形外科にもかかりましたが、レントゲンを撮っても異常がない、なのに痛みがある、という矛盾した苦しみも経験しました。膝などは一生このままなのではないかと随分不安になり、立って歩くことも怖かったですが今ではほとんど回復して生活不安はありません。自分の体を独自に2年間研究して、すべて筋肉や骨の調整で解決しました。もちろんこの経験は患者様の施術に十分に役立っています。

 

 この意味では痛みを自分で経験することは「内側」からの研究になったので最短の解決方法を研究できた、ということです。転んでもただでは起きない精神も役に立ちました。従って自分の苦労した部分については「最高の感じ手」になれており、治療についても最高の「出力」が出せる自信はあります。

 

 しかしながら現実はすべての患者様の苦しみを自分の体で経験することは不可能なので、「外側」からの研究になってしまうことも多いです。しかしこれも数を重ねれば「入力」数が増えて一つの知恵となり、結果的に治療という「出力」レベルも上がってくると感じています。

  

 つまりすべては経験ということになってしまいましたが、今後もより多くの患者様の問題を解決できる人間となれるよう、日々修行して参りたいと思います。

 

ナチュラルケア水道橋外来センター

文:竹島